滑舌コンサルタントの
奮闘ブログ
〜滑舌悪いけど、営業続けてます〜
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日常のコミュニケーションにおいて、 「どうもこの人の話はわかりにくい」あるいは、 「自分の話って要領を得ていないな」、 そのようなことを考えることはないでしょうか?
日本という「通じる文化環境」のなかで育った我々は、 相手側に情報の整理を任せてしまい、 自分自身は思うがままに喋ってしまうことが多いようです。
この本は、なぜ日本人の話し方が分かりにくいのか、 その原因と背景、話し方の問題を解決するテクニック について述べたものです。

本書で触れられている、日本人の話し方の特徴は 以下の11項目です。
① 結論がはっきりしない ② 曖昧な表現を好む ③ 話の主体性が見えない ④ 論理的飛躍が許される ⑤ 話の内容が連鎖的に変わる ⑥ 質疑応答の直接性を重視しない ⑦ 言葉数が少なく、コミュニケーションに対する意欲が低い ⑧ 重要な内容と瑣末な内容が混在する ⑨ 短い単語、句、センテンスを用いる ⑩ 話の先の展開が予想できない ⑪ たとえ話や事例を積み上げて話を構成する
ここでのポイントは2つです。
自分の意見を明確にすること、そして要点を整理すること。
よく言われているように、欧米の人々に比べ、 日本人は自分自身の言葉に対して責任を負うことを避けようとします。
そのため、相手の意見に「賛成」なのか「反対」なのかを有耶無耶にしてしまったり、 「自分の意見」か「組織の意見」か「第三者の意見」なのか 主語をはっきりさせずに話してしまったりします。
また、例えば上司から「取引先との打ち合わせ、上手くいったか?」と尋ねられた際に、 「上手くいきました」「上手くいきませんでした」の2者選択ではなく、 「向こうの社長、奥様と喧嘩したらしく本日はあまり虫の居所が良くなかったみたいで・・・」 などと答えてしまう場合があります。
上手くいかなかった原因を、自分の責任外のところに置こうとするあまり、 問われている内容に対しての答えにならない、といった状況になってしまいます。
また、時系列順に、過去の出来事を10個なら10個すべて話そうとするあまり、 なにが重要なのか、なにを伝えたいのかが分からなくなってしまったり、 テーマも問題もバラバラで、聞く側の頭を混乱させてしまったりします。
相手に理解するための負担を強いるような話はコミュニケーションとしてふさわしくないでしょう。
感想を言えば、自分の性分なのか、身の回りにある仕事を全部一人で片付けようとし、結果時間ばかりがかかり、成果についてはあまりでていなかったように思う。
だが、この本にあるように、時間は有限であり、すべきことを全てやっている時間はない。自分にとって重要な仕事をやり遂げるために以下のことを自問する必要があると感じた。
① 私にとって最も重要な仕事は何か? ② 私にしかできないことで、本当に重要なのは何か? ③ 今私の時間を何に使うのが最も有意義だろう?
成功するために最も有効なのは、何を優先させるべきかを見極めること。そのときに忘れてならないのは、目先のことにとらわれて決断しないこと。将来を見据えることで、現在自分がとるべき行動を取捨選択することだ。
こうした日本人特有の話し方が生まれる背景には「ハイコンテクスト文化」が存在しています。
日本は島国であり、欧米諸国と比べると移民などもそれほど多くなく、 人種文化など地域によって劇的な違いがあるわけでもありません。
人と人とが互いに理解しあう上で必要な「言語」「知識」「体験」「価値観」「ロジック」 を濃密に共有しています。
世界でもまれにみる「ハイコンテクスト文化」で育った我々は “通じるための努力”、わかりやすい・論理的な話し方に対する重要性をあまり認識してきませんでした。
そのため聞く側の「察し」や「推測」に依存した コミュニケーションの形が出来あがってしまっているのです。
こうした背景で論理的に話すことに慣れていない日本人が、わかりやすく話すためにはどうすればよいのか?
本書で言われている方法論が「話の設計図(アウトライン)をつくること」です。
イメージとしては、マインドマップやマトリクスで情報を整理して伝えるという形になります。
① 話を大きく分けると何個になるのかを考える →共通性のあるものをひとまとめにする ※階層をつけても良い
② それらにラベルをつける →見出しのようなもの
③ 理解しやすい順番でラベル(名前)を使って話の予告をする →話の展開を考える
新卒の佐藤君がクレームを起こしてしまった 以下の事例を上手くまとめてみましょう。
先ほど取引先のOO社のXX部長からウチの佐藤に対してお怒りのお電話がありました。
佐藤の奴、怒られてかなり落ち込んでいます。 どうやら本日の13時に電話で打ち合わせをする筈だったらしいのですが、 あいつそれをすっかり忘れていたらしく、来週末から始まるプロジェクトのMTGに出ていたそうです。 先方は、以前から佐藤に対して「言葉遣いが悪い」「滑舌が悪い」といった点で 不満を持っていましたし、先月佐藤に依頼していた仕事がまだ終わっていないことにもご立腹で、 そんななか今回打ち合わせをスルーされたものですから、お怒りはとにかく相当なもので。 以前、ウチの田中課長に担当の変更をお願いしたそうですが、うちも人手がいないもので、 その変更にすぐ応じることもできずそのままになっていました。
先方は「御社にはこちらの要望を受け入れてもらえないのか!」と声を荒げおられ、 管理体制が変わらず、このまま佐藤を担当につけてくるのであれば、取引自体を辞めると言っています。
話を聞く限り、こちら側に非がありますし、何らかの対処をしなければならないと思っています。
これを「話の設計図」の手順に従いまとめると 以下のようになります。
先ほど、OO社のXX部長から、ウチの佐藤に電話がありました。 先方は当社に不満を抱いており、取引の破棄を考えています。
理由は3つあります。1つ、担当者佐藤のミス。2つ、佐藤の言葉の問題。3つ、管理体制の不備です。
まず、担当者佐藤のミス。 今回の先方のお怒りは、本日13時から佐藤が出席するはずであった電話での打ち合わせを 忘れてしまったことによるものです。 また、先月先方に依頼されていた仕事をまだ終えていないという業務遅延もお怒りの原因になっています。
2つ目、佐藤の言葉の問題。 ご存知の通り佐藤は滑舌が悪いですが、 それに加えて会話の節々に先方に失礼にあたるような言葉を入れているようです。
3つ目、管理体制の不備についてですが、 先方は以前から担当変更をご要望でしたが、人手不足のため応じられていませんでした。
こちらとしては管理体制の不備を謝罪すると同時に、すみやかに担当変更に応じ、 佐藤に対する再教育を徹底しようと思いますが、いかがでしょうか?
情報を整理して、論理的に説明することはスムーズなコミュニケーションをする上で欠かせません。
頭にある情報をそっくりそのまま口にするのではなく、 相手が理解しやすい形に成形して渡すように心掛けたいものですね。
ただ、伝えるためのテクニックを持ってしても、内容がなければ意味がありません。
主語をはっきりさせ自分の言葉に責任を持った上で発言するようにしましょう。
プロフィール

滑舌(が悪い)コンサルタント
Webマーケティングの会社で働く27歳。 大学ではフランス文学を専攻しており、 大学院まで行ったものの、現在の仕事とは 特に関わりがない……。
営業をしているが、滑舌が悪いため お客様に聞き返されることが多々ある。 だが逆に、自分という人間を覚えてもらえると 最近ではこの特徴をポジティブに捉えている。
滑舌の悪さと折り合いをつけるため奮闘中。
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